私達は、長年、土壌微生物の農業利用に関して共同研究を進めて参りました。減化学肥料を実現しながら農業生産力を低下させず、農家の農業収益を維持しながら、地球環境にもフレンドリーな新技術として、作物へ特異的に養分を供給する土壌微生物のバイオ肥料としての利用に関する研究です。バイオ肥料と総称しており、アジアや欧米において多様な研究が行われています。FNCAバイオ肥料プロジェクトでアジア地域のバイオ肥料の研究者と定期的な研究交流を行う事で、日本でも本格的なバイオ肥料の開発が必要と考え、平成20年より具体的な研究を開始しました。
 理事長が所属していた東京農工大学農研機構京都府農林水産技術センター福島県農業総合センター朝日工業株式会社等が共同で、日本で初めての水稲の増収減肥が可能なバイオ肥料(微生物資材)の開発を行い、その実用化に成功し、共同研究機関である民間企業の朝日工業により商品化の取り組みが行われています。開発には10年を超す年月が必要でした。また、多数の学生諸氏も研究に参加して技術が作られました。この経験から、日本において土壌微生物の農業への有効利用をさらに拡大し、農業生産のイノベーション技術として産業化するためには、科学技術の振興を基盤としつつ、農山漁村の振興を図り、ひいては地球環境の保全にも役立つことから、不特定多数のものの利益の増進に寄与するNPO法人として活動し、産業の基盤を確立していくことが最も適当であるとの結論に至りました。

 ここに、農業微生物利用技術の研究開発を行う大学、公的、民間研究機関への教育研究の支援、オープンラボ設立による共同開発事業、開発した技術のユーザーである農家・生産者への普及啓発、さらには農業に対する消費者・一般市民の科学的認識の向上を通して食に対する関心を高める食育活動などを総合的に推進して、農業微生物利用技術の広範な普及とその産業化を図ることを活動目的としたNPO法人を平成30年5月28日に設立致しました。


 本HPをご覧頂き、会員や賛助会員へのご参加やご寄付、普及啓発・食育活動、あるいはオープンラボでの共同開発事業等へのご参加やご支援をお願いできればと存じます。

                          令和元年7月21日
                           横山 正
理事長からのご挨拶